医療コラム
【医師解説】マンジャロは本当に痩せる?ダイエット効果と副作用を徹底解説
2025/10/30

最近SNSやテレビで話題の「マンジャロ」。
「本当にダイエット効果があるの?」「副作用は大丈夫?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
マンジャロ(チルゼパチド)は、糖尿病治療薬として開発され、
食欲を抑え、脂肪の蓄積を防ぐメカニズムを持つことで、
医学的にも体重減少効果が認められている新世代のGLP-1系薬剤です。
本記事では、医師監修のもと、
マンジャロの「ダイエット効果」「痩せる仕組み」「副作用」「処方までの流れ」をわかりやすく解説します。
また、通院不要で始められるオンライン診療(電話・LINE対応)についても紹介します。
マンジャロの基本情報

マンジャロは、週に1回の自己注射で使用する薬剤です。
体内のインスリン分泌を促進し、血糖値の上昇を抑える働きを持っています。
もともと糖尿病治療薬として開発されましたが、臨床試験の過程で体重が有意に減少する効果が確認されました。
この結果を受けて、欧米では「肥満症治療薬」としての適応も拡大されつつあり、
日本国内でも医師の管理下でダイエット目的に処方されるケースが増えています。
GLP-1との違い|なぜマンジャロは痩せやすいのか

マンジャロは「GLP-1受容体作動薬」に似ていますが、
実際にはGLP-1とGIPという2種類のホルモンに同時に作用する薬です。
この仕組みを「デュアルアゴニスト(二重作動薬)」と呼びます。
GLP-1は、食事をしたときに腸から分泌されるホルモンで、
脳に「もうお腹がいっぱいですよ」と伝える働きをします。
その結果、自然と食欲を抑え、食べ過ぎを防ぐことができます。
一方で、GIPは脂肪や糖の代謝を助けるホルモンです。
体内でエネルギーを効率よく使うように促し、脂肪の蓄積を防ぐ役割があります。
マンジャロは、このGLP-1とGIPの両方に作用することで、
「食べすぎを防ぐ × 脂肪がたまりにくい体にする」という二重の効果を発揮します。
つまり、
従来のGLP-1薬(オゼンピックやリベルサスなど)は「食欲を抑える」ことが中心でしたが、
マンジャロはそれに加えて「代謝を高める」働きも持っているのです。
この“食べない+燃える”の両立こそが、マンジャロが“次世代の痩せる治療薬”と呼ばれている理由です。
なぜダイエット効果が期待されているのか

前述したようにマンジャロが「痩せる薬」として注目されている理由は、
単に食欲を抑えるだけでなく、体の代謝そのものを整える多面的な作用にあります。
GLP-1やGIPは、もともと人間の体に存在するホルモンで、
食後に分泌されることで血糖値やエネルギー代謝をコントロールしています。
マンジャロはこの2つのホルモンの働きを高めることで、
次のような効果をもたらします。
① 食欲を自然に抑える
マンジャロを投与すると、脳の満腹中枢が刺激され、空腹感を感じにくくなるといわれています。
食事量が自然と減り、「無理をせずに食べ過ぎを防ぐ」ことができます。
これは、従来のダイエットのように“我慢”で食事制限をするのではなく、
体が自然と「もう十分」と感じるようになるのが大きな特徴です。
② 胃の動きをゆるやかにして満腹感を持続
GLP-1には、胃から食べ物を送り出すスピードを遅らせる作用があります。
これにより、少ない食事でも満腹感が長く続くようになります。
「間食を減らせた」「少量で満足できるようになった」という声も多く見られます。
③ 代謝を整え、脂肪がつきにくい体に
GIPの作用により、体内での脂質や糖の使い方が改善されます。
その結果、脂肪がエネルギーとして使われやすい体質へと変化していきます。
この代謝改善効果が、GLP-1単剤よりも高い体重減少を実現する要因と考えられています。
④ 血糖値を安定させ、リバウンドを防ぐ
血糖値の乱高下は、強い空腹感や食欲の暴走を引き起こす要因となります。
マンジャロは血糖を緩やかにコントロールすることで、
食後の眠気や過食を防ぎ、リバウンドしにくいダイエットをサポートします。
臨床試験(SURMOUNT-1試験)では、
肥満の成人2,500人以上を対象に、52週間マンジャロを投与した結果、
平均で約20%の体重減少が確認されました。
これは、GLP-1単剤のオゼンピック(約15%減)を上回る数値です。
このように、マンジャロは「食べないように頑張る薬」ではなく、
体が自然と痩せやすい状態をつくるホルモン治療といえます。
(参考文献)
Jastreboff AM, Aronne LJ, Ahmad NN, et al.
Tirzepatide Once Weekly for the Treatment of Obesity.
New England Journal of Medicine (NEJM).
2022;387(3):205–216.
DOI: 10.1056/NEJMoa2206038
マンジャロのダイエット効果は、
「食欲抑制 × 満腹持続 × 代謝改善 × 血糖安定」という複合的なメカニズムによって生まれます。
医学的にもエビデンスが確立されており、
これまでの食事制限や運動では続かなかった方にも有効な新しい選択肢として期待されています。
マンジャロの処方までの流れ(オンライン完結)

 当院では、マンジャロの処方をオンライン診療を中心に実施しています。
初診は、医師によるオンライン診療(ビデオ通話)で行い、
医学的に安全かつ適切な処方が可能かを丁寧に確認します。
再診以降は、体調や経過に応じてLINEや電話を活用した診療フォローも行っており、
患者さまの負担をできる限り減らす体制を整えています。
遠方の方やお忙しい方でも、全国どこからでもスムーズに受診できる点が特徴です。
ここでは、当院で実際に行っているマンジャロ処方までの具体的な流れを、
ステップごとにわかりやすくご紹介します。
① 初診は電話診察で完結

当院での初回診察は、医師によるオンライン診療(ビデオ通話)で行っています。
診察では、生活習慣・体重・既往歴・現在の健康状態などを丁寧にヒアリングしたうえで、
マンジャロの処方が適切かどうかを医学的に判断します。
また、「どのくらい体重を落としたいか」「どのようなペースで進めたいか」など、
患者さまの目的や希望を伺いながら、最適な投与量(初期容量)を決定します。初めてオンライン診療を受ける方にもわかりやすく説明を行い、
安心して治療を始められるようサポートしています。
② 再診以降はLINEや電話も活用して柔軟にフォロー

当院での2回目以降の診療は、患者さまの体調や経過に応じて、
LINEや電話を活用したフォローも行っています。
ご自宅から医師に相談できるため、通院の負担を軽減しながら、
安心して治療を継続していただける体制を整えています。必要に応じて、投与量の調整や体調の確認も行い、
一人ひとりの状況に合わせた丁寧なサポートを心がけています。
副作用と注意すべき症状

マンジャロは、医師の管理下で適切に使用すれば安全性の高い薬剤ですが、
すべての薬と同様に副作用が起こる可能性があります。
ここでは、よく見られる一般的な症状から、まれに起こる重篤な症状、
そして万が一の際の対応方法について解説します。
一般的な副作用(消化器症状など)

マンジャロで比較的多く見られる副作用は、消化器系の症状です。
これは、GLP-1受容体作動薬やデュアルアゴニストに共通して見られる反応であり、
薬の作用によって胃腸の動きが一時的に抑えられることが原因と考えられています。
主な症状としては以下の通りです。
- 吐き気(悪心)
 - 嘔吐
 - 下痢または便秘
 - 食欲不振(食欲減退)
 - 胃もたれ、腹部膨満感
 - 腹痛、消化不良
 - 倦怠感、疲労感
 - 筋肉痛
 - 注射部位の反応(赤み、腫れ、痛みなど)
 
これらの症状は、投与初期や容量を増やした直後に見られることが多く、
多くの場合は数日から数週間で自然に軽減します。
症状が強い場合には、食事の量を少し減らしたり、脂っこい食事を避けることで改善することがあります。
まれに起こる重篤な症状

頻度は低いものの、早期に対応が必要な重大な副作用が起こる場合があります。
症状に気づいたら、すぐに医師へ連絡してください。
- 低血糖
→ 特に他の糖尿病薬(インスリン、スルホニル尿素薬など)を併用している場合に注意が必要です。
冷や汗、ふるえ、動悸、強い空腹感、集中力の低下などが現れることがあります。 - 急性膵炎
→ 強い腹痛(背中まで響く痛み)や持続する吐き気・嘔吐がある場合は、すぐに受診が必要です。 - 胆嚢炎・胆石症・胆管炎
 
→ 右上腹部の痛み、発熱、黄疸(肌や白目が黄色くなる)などが見られた場合は注意が必要です。
- 重度のアレルギー反応(アナフィラキシー、血管性浮腫)
→ 呼吸困難、顔や喉の腫れ、発疹、強いかゆみなどが急に出た場合は、直ちに医療機関へ連絡してください。 - イレウス(腸閉塞)・胃麻痺
→ 腹部の張りや強い便秘、吐き気が続く場合は消化管の動きが極端に遅れている可能性があります。 - 甲状腺疾患(首のしこりや違和感、声のかすれなど)
→ 首の腫れ、声のかすれ、飲み込みづらさなどが続く場合は受診を推奨します。 
これらの重篤な副作用はまれですが、早期発見と迅速な医師対応が重要です。
特に急な体調変化を感じた場合は、自己判断での継続は避け、
医療機関または担当医へすぐに相談してください。
副作用が出た際の対応・相談方法

マンジャロ治療では、副作用を早期に発見し、適切に対処することが何より大切です。
軽い症状の場合には、投与のタイミングや食事内容を調整することで改善するケースもあります。
例えば、注射を夜に変更したり、脂質の多い食事を控えるなど、
生活面での工夫が有効な場合があります。
症状が続く・悪化する場合は、すぐに医師へ連絡しましょう。
当院ではLINEでのフォローアップを実施しており、
体調の変化や不安な点をいつでもご相談いただけます。
必要に応じて、医師が再診を行い、容量の調整や一時休薬の判断を行います。
また、副作用の程度に関わらず、
「体調がいつもと違う」「食事がとれない」「強い倦怠感がある」と感じた時点で早めに連絡することが、安全に治療を継続するための重要なポイントです。
マンジャロは、多くの方にとって有効な体重コントロール手段ですが、
正しい知識と医師のサポートのもとで使用することが前提となります。
症状を我慢せず、早めに相談・対応することで、安全に、そして効果的に治療を続けることができます。
マンジャロを安全に継続するためのポイント

マンジャロの治療効果を最大限に引き出すためには、薬そのものの力だけでなく、日常生活の管理と医師のフォロー体制が非常に重要です。
ここでは、治療を安全かつ効果的に継続するために知っておきたい実践ポイントを紹介します。
医師がオンラインで定期フォローアップ

マンジャロの効果を安全に継続していくためには、医師による経過確認が欠かせません。
診察時には、体重や体調の変化、副作用の有無などを確認し、必要に応じて投与量を見直します。
投与量を増やす場合は、急激な変化を避けるために、2.5mg → 5mg → 7.5mgのように段階的に行うのが基本です。
この過程で吐き気や倦怠感が出た場合は、一時的に同じ容量を維持するか、
間隔を空けるなどして体の反応を見ながら慎重に調整します。
医師の管理下で進めることで、無理なく・安全に体重を減らしていくことが可能です。
生活習慣・食事管理を見直す

マンジャロは食欲を抑える薬ですが、より効果を高めるためには、食事と生活習慣の見直しも大切です。
特に意識したいのは以下の3点です。1.たんぱく質をしっかり摂る
 → 筋肉量を維持することで代謝が下がるのを防ぎ、リバウンドを防止します。
1.たんぱく質をしっかり摂る
→ 筋肉量を維持することで代謝が下がるのを防ぎ、リバウンドを防止します。
2.脂質の多い食事を控える
→ 副作用(吐き気・胃もたれ)を軽減する効果があります。
3.水分を十分にとる
  → 胃腸の動きを助け、便秘や膨満感を和らげます。
また、軽い運動を取り入れることで、
体脂肪の燃焼が促され、血糖コントロールの改善にもつながります。
無理な食事制限や過度な運動は不要ですが、「薬+生活改善」を両輪で進めることが、
より高い満足度と持続的な成果を生みます。
使用を中止すべきサインを見逃さない

安全に治療を続けるためには、「いつもと違う体調の変化」にいち早く気づくことも重要です。
次のような症状がある場合は、すぐに投与を中止し、医師に相談してください。
- 強い吐き気や嘔吐が続く
 - 胸や背中の痛み、発熱、黄疸(肌や白目の黄ばみ)が出た
 - 腹部の強い張り、便秘が長期間続く
 - 顔の腫れ、呼吸のしづらさ、じんましんが出現した
 
これらは重度の副作用(膵炎・胆石症・アレルギー反応など)の可能性があります。
早期に医師が対応すれば、重症化を防ぐことができます。
一方、軽度の症状(胃の違和感、軽い食欲減退など)の場合は、
医師と相談しながら投与スケジュールを調整することで改善が見込めます。
我慢せずに早めに相談することが、結果的に安全な継続につながります。
心理的なサポートも大切にする

マンジャロ治療は、数字だけを追うダイエットではなく、
「健康的な生活リズムを取り戻す」ことを目的としています。
そのため、焦りやストレスを感じたときには、医師やスタッフに率直に相談することも大切です。
LINEやオンライン診療では、
体調面だけでなく、モチベーション維持や生活リズムに関するアドバイスも行っています。
短期間の変化だけにとらわれず、“健康的に痩せる”という本来の目的を意識して続けていくことが、治療成功の鍵になります。
この章では、マンジャロ治療を安全に継続するために必要な、
「医師フォロー」「生活習慣の工夫」「早期相談」「心理的サポート」の4つの柱を紹介しました。
これらを意識することで、リスクを最小限にしながら、持続的な体重減少を実現することが可能です。
マンジャロは医師と二人三脚で続けるダイエット

マンジャロ(チルゼパチド)は、これまでの食事制限や運動中心のダイエットとは異なり、
「体の仕組みそのものを整える」という新しいアプローチの治療です。
GLP-1とGIPの二重作用によって、食欲を抑えつつ代謝を高め、
脂肪が蓄積しにくい体質へと導くことが可能になりました。
しかし、マンジャロはあくまで医療用の処方薬です。
自己判断で使用したり、SNSや個人輸入サイトで購入する行為は健康被害のリスクが高く、必ず医師の診察・指導のもとで行う必要があります。
当院では、
初診をオンライン診療(ビデオ通話)で行い、2回目以降はLINEや電話でフォローアップを実施しています。
通院の負担を減らしながらも、医師が一人ひとりの状態に合わせて容量やスケジュールを管理するため、
「安全性」と「効果実感」の両立が可能です。
マンジャロは、短期間で劇的な変化を求める薬ではありません。
医師と二人三脚で少しずつ体を整えながら、
「健康的に」「リバウンドなく」理想の体重へ導く治療法です。
正しい知識とサポートをもとに始めることで、
あなたのダイエットは、もう「我慢」ではなく「医学的に続けられる選択」へと変わります。
【無料相談】マンジャロのオンライン診療を始めたい方へ

当院では、
全国どこからでも受けられるマンジャロのオンライン診療を行っています。
初診は電話で完結し、薬はご自宅に直接お届け。
再診はLINEや電話での報告・相談で対応できるため、
忙しい方や遠方の方でも安心して治療を続けることができます。
医師があなたの体質や生活リズムを丁寧にヒアリングし、
目標に合わせた最適なプランをご提案いたします。
副作用やリスクについても正確にご説明し、
治療中の不安をいつでも相談できるサポート体制を整えています。
「自分にマンジャロが合うかわからない」
「まずは話を聞いてみたい」という方も大歓迎です。
まずは無料のオンライン相談で、治療内容や流れをご確認ください。
